内容要旨 |
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どの年代とも入浴が好きな人が大半をしめる。
全体で8割以上の人が「おふろに入ることが好き」と答えている。これは、前回レポート「現代人の入浴事情2009」で述べている傾向とほぼ変わらない。この傾向は、今回初めて調査を行った10代をみても同じ傾向であり、日本人のお風呂好きはどの年代にも通じることといえる。
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簡便化傾向からか、シャワー入浴の増加傾向がみられるが、全体でみると浴槽入浴が主流である。
近年、簡便化が言われているが、入浴に関しても、その傾向が現れているようで、シャワー入浴の増加傾向がみられた。シャワー入浴派(「1年中、シャワー入浴しかしていない」+「1年中、シャワー入浴が多い」)が32.2%と、シャワー入浴の割合が最も高いのは20代で、年代が上がるほど、シャワー入浴派の割合は低く、逆に浴槽入浴派(「1年中、浴槽入浴をする」+「1年中、浴槽入浴が多い」)の割合は高い。
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浴槽入浴はリラックスや健康面での期待、シャワー入浴には清潔や目覚めへの期待、と入浴方法ごとに求める効果は異なる
浴槽入浴で実感する効果、期待する効果ともに割合が高いのは、「体を温める」「リラックスする」「体の疲れをとる」であり、実感、期待ともに8割~9割にのぼる。期待が実感を大きく上回っているのは、「よく眠れるようになる」「体の痛みを和らげる」「肩こりなどを和らげる」「美容によい」である。今後の浴槽入浴ではこれらの美容・健康面に関わるニーズがクローズアップされると考えられる。
一方で、シャワー入浴で実感する効果、期待する効果ともに割合が高いのは、「汗や体の汚れを落とす」「リフレッシュする(爽快な気分になる)」「目を覚ます」である。浴槽入浴と比べて割合が高いのは、「汗や体の汚れを落とす」と「目を覚ます」であり、シャワー入浴は、清潔と目覚めが大きなニーズであるといえる。
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10代は入浴中に歌を歌ったり、音楽を聞いたりする割合の高さが際立つ
浴槽入浴で行なっていることを年代別にみると、10代は「歌を歌う」が3割弱、「音楽を聴く」が約2割と、他の年代に比べ多くみられた。また、入浴時間も全年代の中で最も長かった。浴室で、本来の入浴行為以外のことを楽しんでいる10代から、より多目的な過ごし方が生まれる可能性もありそうだ。
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