まだまだ寒さが厳しいですが、この頃日が長くなったように思えます。春の訪れが待ち遠しいですね。
さて、これから新年度にかけてよく目にするようになるのがお引越し。多くの人が4月から入社や入学、転勤などで新生活をスタートさせます。新しい生活への期待と不安を胸に、新居を探したり、家具や電化製品を選んだりと、準備に追われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時ふと気になるのが、引越し先でのごあいさつ。最近では昔に比べて近所づきあいが希薄になってきていると言われています。引越しのあいさつはどうすればいいのか、また、どの範囲まですればよいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
東京ガス都市生活研究所が一都三県の20~70代の戸建住宅居住者を対象に実施した調査※によると、引越し先であいさつをした方は約9割。引越しあいさつの範囲は、「向かい側の3軒と左右の2軒程度(合計3~5軒)」(以下、「向こう三軒両隣」)と答えた方が約3割と最も多く、一般的に言われている「向こう三軒両隣」以上の方が約7割を占めていました。(図1)
「どの程度の範囲まで引越しのあいさつをしましたか?」
しかし、性年代別でみてみると、20代はその傾向に違いがみられました。20代男女における引越しあいさつの範囲は、「左右の2軒程度」と答えた方の割合が3割前後と高く、「向こう三軒両隣」以上と答えた方は、20代男性が4割弱、20代女性が6割弱と、他の年代に比べると明らかに低い割合となっていました。(図2)
【性年代別】 「どの程度の範囲まで引越しのあいさつをしましたか?」
気になるのは、「あいさつしていない」と答えた方が、20代女性で約1割、20代男性においては2割弱を占めている点です。もちろん、ご近所の方の生活スタイルや女性のひとり暮らしであえてあいさつを控える等、状況にもよると思いますが、引越し時のあいさつ事情も今後は変化していくのでしょうか。
ふと自分のことを振り返ってみると、現在賃貸マンション暮らしですが、両隣と管理人さんにはあいさつに行きました。上下については、下のお宅は、未入居だったのであいさつできず、上にはそもそもお伺いしなかったような・・・。私の場合は、引越しのトラックや荷物の搬入等でご迷惑をかけるという気持ちもありましたが、何よりも子どもがいたので、あいさつをしておくことで多少は大目に見てもらえるかな、という理由もありました。
ご近所づきあいの考え方や距離感は人それぞれですが、せっかくこれから新しい生活が始まるのですから、余計なトラブルは避けたいですよね。引越しのあいさつは、気持ちよく暮らしていくためのきっかけづくりにもなりますので、自分自身の状況から判断して、対応を考えてみてはいかがでしょうか。
※調査対象:一都三県、戸建住宅居住者、20~70代男女 1,453名
世帯主もしくは世帯主の配偶者、現在の住居に1年以上(20代)もしくは3年以上(30代以上)居住していること