子どもの安全・安心と健やかな成長発達に資する社会の実現に向け、有志の企業・団体が集い、経済産業省などとの連携のもと、2006年5月にキッズデザイン協議会が発足しました。2007年4月には、内閣府よりNPO法人の認証を受けました。参画団体等も増え続け、2007年11月の時点で、発足時の2倍以上となる70もの企業、団体等が参画しています。
子ども(1~19才)の死亡原因は、この40年もの間、病気ではなく『不慮の事故』が第1位となっています。中でも家庭内や商業施設など、身近な場所で、予期せぬ事故が起こっており、中には、過去に類似の事例も多く、知ってさえいれば防ぎ得た事故や、子どもがユーザーだと想定していなかったものによる事故もあります。
協議会の活動の中心は調査研究事業で、次の5つの研究会を実施しています。
1.子どもに関する事故情報を元に、もの・コトづくりへの活用を考案する「事故サーベイランス」
2.体系立てて蓄積することが困難だった子どもの身体特性を計測し、その分析、活用を考案する「子ども身体特性計測」
3.日常の子どもを「見守る」ための情報収集・提供を行なうとともに、子ども自身が「身を守る」ことを考察する「子どもみまもり」
4.子どもの健やかな成長発達のための教育プログラムの研究・開発を行なう「次世代育成プログラム」
5.子どもの健全な成育を促す環境や空間に関する情報収集・提供を行ない、製品・サービス開発に活用する「子ども住空間」
もう一つの主要な事業は、顕彰事業(キッズデザイン賞)です。キッズデザイン賞は、企業などから、製品や設備、施設等の「もの」のデザインから、企業や自治体の取組みなど、形のない「コト」まで、あらゆる分野・領域を公募し、表彰する制度です。2007年度は、第一回目の実施となり、約300点もの応募の中から121点の作品が受賞しました。
キッズデザイン協議会は、大人のためにデザインされた生活環境にある、多くの製品やサービスを、今一度、子ども目線で見つめ直すことを通じて、子どもたちに取っての安全・安心が向上と、実は社会全体の生活が向上していくものと考えています。キッズデザインに満ちあふれた、豊かな社会をデザインする一翼を担い、安全・安心な社会の実現を目指します!