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夫はごみ出し?!

 近年、「ワークライフバランス」(仕事と生活の調和)に取り組む企業も増加しており、女性の社会進出だけでなく、「男性の家事・育児」も重要視されているが、実際、男性はどの程度家事を行なっているのだろうか。

 都市生活研究所が2008年7月に実施した「生活に関するアンケート」によると、「あなたは家事をどれくらいしますか」について、家事別に聞いた質問では、既婚男性が「主に担当」と回答した割合が最も高かったのは「ごみ出し」であった。

 しかし、割合が最も高かった、とはいっても、たとえば30代男性では「37.4%」(図1参照)であり、比較的手軽に行なえる(人によっては女性にまとめてもらったごみを捨てに行くだけの)「ごみ出し」であっても3分の1超にとどまっているのが現状である。しかも、この数値は男性の自己申告値であり、女性の方に「夫は家事をどれくらいしますか」と聞いた質問では、さらに割合が低くなっている。

 また、同アンケートで質問した「あなた自身の暮らしの満足度」と「夫のごみ出しの担当度合い」の相関は図2のとおりであった。暮らしの満足度には様々な要因が影響するので、直接的な影響ではないと考えられるが、夫がごみ出しを「ほとんどやらない」家庭では、約4割の女性が「暮らしに満足していない」と答えている。

 メンズエステ市場が増加傾向にあるなど、以前は女性の市場であった「美容」に時間とお金をかける男性も増えているが、既婚男性は、自分のために時間とお金をかける分野だけではなく、もっと家庭に進出するために、まずはごみ出しから始めてみてはどうだろうか。

図1夫の担当率が最も高い家事は「ごみ出し」 ・・・しかし3割前後

図2夫がごみ出しをしない家庭では、約4割の女性が暮らしに満足していない

高安 光治

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