今年の冬は寒い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?リビングルームなどは例年よりも暖房を使う時間は長くなっていると思いますが、寝室の暖房はどのようにしていますか?昨年の冬に私たちが測定調査した結果をご紹介します。
■寝室暖房の使用状況について
寝室暖房を使っていない方は、およそ60%となっています。さらに、終夜暖房を利用している方の割合は、8%と大変低い値となっています。
■就寝中の寝室温度について
それでは、就寝中の寝室温度はどうでしょうか。寒い寝室で眠っている方が多くいます。 10℃以下の低温環境下で眠っている方がおよそ20%という結果が出ました。
■住宅種別と寝室温度
住宅種別ごとに寝室温度を整理してみました。戸建て住宅はマンションなどの集合住宅と比べて寝室温度が低い傾向にあるのがわかると思います。現在の戸建て住宅は断熱性能が向上しており、昔に比べて暖かくなってきてはいますが、やはり集合住宅と比較すると圧倒的に寒いのがわかると思います。
さて、いくつかのデーターをご紹介しながら冬の寝室の暖房と温度についてお話ししてきましたが、多くの方が寝室の温熱環境をあまり重視していないという傾向のようです。布団に入ってしまえば暖かいため、寝ている間の寝室温度はあまり関係ないという方も多いかもしれません。しかし、夜中にトイレなどで目を覚ましたとき、薄いパジャマ一枚で暖かい布団の中から10℃以下の寝室に出ることは、ヒートショックの観点からもあまり好ましいことではありません。ぜひ皆さんも、ご自分の寝室温度を測ってみて睡眠環境を見直してみてはいかがでしょうか?省エネルギーの観点からも、決してぽかぽかの寝室である必要はありませんが、寒くない寝室温度でこの冬を快適に過ごしてみませんか?
都市生活研究所 松前 和則