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自分らしいエコライフ

 7月に入り、ますます暑くなってきましたが、昨年に引き続きクールビスを取り入れている方も多いのではないでしょうか。近年、様々な地球環境の問題が大きく取り上げられていますが、特に昨年の京都議定書発効以降、チーム・マイナス6%をはじめとする多くの地球温暖化対策の取り組みがすすめられています。
 東京ガス都市生活研究所の調査でも、「冷房を使う時に、温度をやや高めにして使うようにしている」人は、2002年と比較して昨年の調査では、11.6ポイント上昇し約77%となり、温暖化対策への取り組みが影響しているものと思われます。

「冷房を使うときの温度」のアンケート結果の棒グラフ

 しかし、その一方で「豊かで快適な生活をするためには、ある程度、家庭のエネルギー消費が増加してもやむを得ない」人は6割近くおり、環境貢献への意識と実際の生活でのエネルギー消費行動にはギャップがみられます。
家庭のエネルギー消費に関するアンケート結果円グラフ

 おそらく多くの人は、「環境に負荷をかけずに生活したいけれども、急に生活スタイルを大きく変えることは難しい」と感じているのだと思われます。もちろん、地球全体で真剣に考えていかなければいけない問題ですが、多くの人が取り入れやすく、継続できる取組みであることも重要といえます。以前の「省エネルック」と違い「クールビズ」が受け入れられたのも、「クール」である=「かっこいい」、つまり見た目にも抵抗がなく、実践する側にとって無理のない取り入れやすいスタイルであったことも大きいといえるのではないでしょうか。

 環境への取組みの第一歩として、できるからはじめることが大切ですが、上手に機器を選択し、使いこなすことも生活スタイルを変えずに環境に貢献できるポイントのひとつです。
 家事を担当する人を対象としたアンケート調査の結果では、「家事の中で手間を省きたいもの」の第1位は食事の後片付けであり、食器洗い乾燥機を取り入れたい人も増えているようです。食器洗い乾燥機を利用することは、生活を変える必要はなく、むしろ家事の負担を少なくすることができますが、「家事の手抜きである」と思われたり、「エネルギーを消費して、水道代や光熱費もかさみ、環境にもよくないのでは?」と感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
 しかし食器洗い乾燥機は、お湯を循環させて「ため洗い」「ためすすぎ」をするので、上手に利用することで、手洗いに比べて水やガスの使用量も少なくてすみ、環境貢献にもつながります。また、余裕ができた時間で、ゆったりお風呂に入ったり、読書をしたり、親子のコミュニケーションの時間をとったり...と、環境に配慮しながらゆとりのある生活も実現できます。
その他にも家電製品に限らず、自動車や衣服等、CO2の削減に貢献する環境技術を用いた数多くのエコ製品が開発されており、購入時には「安さ」だけではなく、「エコ」もポイントとして製品を選ぶことが大切ですね。

 ライフスタイルや価値観が多様化している中、自分の生活にあわせた環境への取組みが必要なのかもしれません。自分らしいエコライフをはじめてみませんか。

都市生活研究所 荻原 美由紀

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