秋も深まり、涼しくなってきました。そろそろ、暖房をつけ始めるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
都市生活研究所が実施したアンケート調査で、「お住まいの中で暖房のある場所」を聞いたところ、9割以上が居間と回答し、以下、寝室、食堂と続いています。これらの部屋は家族が集まって団らんの時を過ごしたり、滞在時間が比較的長いことを考えると、暖房を設置する割合が高くなっているのは当然の結果といえるでしょう。一方で、廊下や脱衣室、書斎、トイレ、浴室への暖房設置は2割以下と低くなっています。
次に、「暖房がほしいところ」を聞いたところ、欲しいところがないという人も約4割いましたが、最も暖房がほしい場所は脱衣室、ついでトイレ、浴室という結果になり、入浴に関わる空間が3割を占めました。
これらの場所は暖房の設置割合が低い場所ですが、必要ないから設置されていなかったのではなく、暖房に関しては、あまり目が向けられなかった場所なのかもしれません。インタビュー調査でも、家を取得する際には浴室や脱衣室の暖房を検討することはあまりないようですが、「家の不満は?」の問いには「浴室や脱衣室が寒い」「子供が寒がる」といった答えが返ってきました。寒いと感じるということは、お風呂で気持ちよく温まることができないだけでなく、温度差により血圧や心拍数が上がり身体に負担をかけてしまうので、気をつけなければいけません。
以前から浴室が寒いという不満はありましたが、現在も同じような不満を感じる人も多いようです。寒い日にはあたたかいお風呂に入ってポカポカしたいものです。浴室や脱衣室の温度環境についても考えてみてはいかがでしょうか。
都市生活研究所 荻原 美由紀