近年の洗濯機や乾燥機は様々な特色ある機能が搭載され、一昔前とは様変わりしています。新製品はドラム式が主流なので見た目も変わっていますね。新機能の中でも、清潔や除菌への関心の高まりを受けて、様々な方法による除菌についてその性能を謳ったものが多く見られ。このような中、日常洗濯の担い手である主婦は、どのような機能や効能を本当に重要と考えているのでしょうか。2006年に実施した20～50 代既婚女性に対するインターネットアンケート調査から結果の一部をご紹介します。
◆自分で自由に設定したい
日常洗濯を担っている主婦の意識として、衣類の種類別や汚れ具合別などのコースと、自分で洗濯時間などを自由に調節できる機能とでは、どちらを欲しいと考えているのかを聞いてみました(図1)。まず主婦全体では、コースの数に限らず、自分で自由に調節できる機能についての要望が高いことがわかりました。主婦の年代別に見ると要望の傾向は変わりませんが、若い世代ほどコースがたくさん欲しいと思っています。
図1 洗濯コースや、自分で自由に調節できる機能はどう思うか（単一回答）
◆早く終われば分け洗いをしたい
次に、図1でのコースが短時間で終わると想定した場合に、分け洗いをすると思うかを聞いてみました(図2)。全体では6割以上の主婦が現状通りかそれ以上に分け洗いをすると答えています。主婦の年代別に見ると年代が高いほど、分け洗いニーズが高いことがわかりました。
図2 洗濯コースが短時間で終われば、分け洗いをするか（単一回答）
全自動化が進んだ洗濯機ですが、自分で自由に調節しながら洗濯機を使いこなしたいという回帰の意識が生じているのかもしれません。このことは大型化が進んだ一方で、分け洗いをしたいニーズが根強く残っていることにも裏付けられています。
都市生活研究所 十河 桜子
