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家事負担軽減サービス

今回は都市生活レポート「家事分担の意識と現状2011」から、家事の外部サービス利用について考えてみたいと思います。


洗濯・掃除・食事作りといった14種類の主要な家事について、妻がしたくない家事の結果を見ると、「アイロンがけ」をはじめ、「風呂掃除」「食事の後片付け」などが挙がっています。

妻がしたくない家事

同じく14種類の主要な家事について、外部サービスを利用したい家事の結果です。こちらには、妻がしたくない家事で上位に挙げられた「風呂掃除」「床の拭き掃除」「トイレ掃除」が入っていますが、妻がしたくない家事には挙がっていない「キッチン周りの掃除」「食料品など日常の買い物」が入っています。実際に利用したことがある外部サービスの自由回答を見ると、「キッチン周りの掃除」「食材の宅配」が最も多く利用されており、これらの外部サービスが充実していることが伺われます。


外部サービスを利用したいと思う家事

一方、妻がしたくない家事で上位に挙げられた「アイロンがけ」「食事の後片付け」は、外部サービスを利用したい家事の上位には入っていません。実際に利用したことがある外部サービスの自由回答を見ても「アイロンがけ」や「食事の後片付け」での利用は見られませんでした。これらはあまりに日常的な家事で外部サービスを頼みにくい、という意識が働いているのかもしれません。


私事ですが、10年以上前にイギリスで共働きのお宅にホームステイしたことがあります。ある時見慣れない人が家の中でアイロンをかけていたので、ホストマザーに誰なのか尋ねると、アイロンがけだけ週に2回この人にお願いしているとのことでした。他の家事はご夫婦でやっていたので、本当にアイロンがけだけお願いしているようでした。その時は費用やサービスについてそれ以上詳しく聞くことはありませんでしたが、そんなに気軽に日常の家事を人に頼めるなんて日本とは文化が違うな、と強く印象に残りました。


「アイロンがけ」や「食事の後片付け」のように日常的な家事で、したくないと思う家事を、スポット的に気軽に頼める外部サービスが充実したら、利用したいと思う人は増えるのではないでしょうか。

青柳 恵子

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