私の周りには、小さな子どもを育てている母親がたくさんいます。会社の同僚・部下、友人、妻・・・。話を聞くと、みな様々な想いを抱いて生活していることがよく分かります。
東京ガス(株)都市生活研究所では、2012年10月に都市生活レポート「子育てママの時短・省手間~共働きママと非共働きママの比較~」を発行しました。その中で、20~40代の末子が小学生以下の女性を"子育てママ"と定義し、共働きと非共働きを比較する形で、彼女たちのニーズの高い「時短(時間を短縮すること)」や「省手間(手間を省くこと)」に関する意識や実態を調査しました。その結果をまとめたものの抜粋が以下の表になります。
このレポートの読者からの意見を整理すると、子育てママからすると「そうそう」と納得してもらえる内容が、子育てママ以外の人からすると、あまりピンとこないという内容が多々あることが分かりました。たとえば、「精神的負担が大きいことは何ですか」という問いに対して、「(揚げ物を)揚げる」「アイロンをかける」より、「(食事の)メニューを考える」ほうが多くの子育てママにとって切実だということなどです(図1)。こうしたギャップを子育てママとそれ以外の人がお互いに認識することが重要だと感じています。
子育てに対して、夫や周りの人の協力も進んではいるものの、まだまだ子育てママの抱える悩みは多いです。少しでもその悩みが解決されることが、子育てママにとっても、子どもにとっても、夫にとっても、そしてその周りの人にとってもよいことだと思います。そのためには、まずは、何に悩んでいるかをしっかりと理解することが必要です。都市生活研究所のレポートがそうしたことのキッカケになればよいと思います。