このままでは、日本の四季も
美しい砂浜も消えてしまう

地球温暖化が進むと私たちの暮らしはどうなる?

21世紀末の世界の気温は、このまま何もせずに温暖化が進むと3.3~5.7℃上昇(1850年~1900年と比較)、海面水位も28㎝~1.01m上昇(1995年~2014年と比較)する可能性があると予想されています。(IPCC第6次評価報告書)
すでに日本の平均気温は20世紀の100年間で約1℃上昇し、さらにヒートアイランドの影響が大きい東京では3℃近く上昇しました。
こうした気温変化が自然や生態系に与える影響は大きく、氷河が溶けて海水面が上がり、豪雨や干ばつなどの異常気象も起こりやすくなるだけでなく、多くの生き物の絶滅が危惧されています。
人間の社会においても農業や漁業に影響が出始めています。また、海抜の低い土地が水没したり、熱帯域の感染症が温帯域で広がるといった健康被害が心配されています。
このままだと、いま暮らしている場所にこれまでと同じように住み続けることができなくなるかもしれません。

  • インフラの機能停止インフラの機能停止
  • 生態系の損失生態系の損失
  • 海面上昇・高潮海面上昇・高潮
  • 水不足水不足
  • 漁業への被害漁業への被害
  • 熱中症熱中症
  • 洪水・豪雨洪水・豪雨
  • 食糧不足食糧不足

地球温暖化が進むことで、自然環境や生態系が影響を受けるだけでなく、人間社会における都市機能や食糧・水、健康などへの被害も予測されています。

さすてなコラム②

海面1m上昇で日本の砂浜の9割が消える

温暖化の影響は私たちの暮らしにも現れ始めています。
ここ数年、増え続けている記録的な豪雨や熱帯夜、真冬日や降雪量の減少は温暖化の影響だといわれています。九州などに生息するクマゼミやナガサキアゲハが関東で確認され、桜の開花日も早くなってきています。
海水温の上昇でサンゴが白化したり、東京湾で南方系のチョウチョウウオが確認されたり、スルメイカやサンマの漁場や漁期にも変化が見られるようになってきました。
日本の砂浜の多くは緩やかな勾配のため、海面が1m上昇すると砂浜が約100m後退し、砂浜の9割が消失するといわれています。また、海面上昇や豪雨の増加は海抜の低い都市部に水害をもたらします。東京では約176万人が海抜ゼロメートル地帯に住んでいます。

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